猫の好物として知られるまたたび。
ただ、またたびの正体やどうやって与えたらいいか疑問を抱かれる方も多いと思います。
今回は、またたびの正しい与え方や危険性をご紹介します。
またたびの正体とは?
またたびは、マタタビ科マタタビ属のつる性落葉の植物で、白くて小さい花を咲かせて日本各地の山や林などに幅広く生息している樹木。
別名『夏梅』とも呼ばれています。
またたびの語源の由来になった昔話をここで紹介します。
旅の途中で倒れてしまった人がまたたびの実を食べたところ元気になり、又旅(またたび)がでいるようになったからからという逸話がありますが、強壮作用を誇張しもので全くの作り話です。
平安時代の本草書『本草和名』にワタタビと明記されているように、またたびを昔はワタタビと言っていたようです。
また語源としない説や方言の変化を繰り返した説なども言われています。
その他に、実の形からの語源とする説もありますが、説得力にかけているようです。
またたびが持つ効果・効能
またたびを与えると、身体をすり寄せたり、興奮しゴロゴロ喉を鳴らしたり、甘えて気持ち良さそうにじゃれてきたりします。
そのため運動不足解消、ストレス発散にもなります。
また、食事に混ぜることでフードの食いつきがいつもより良くなったり、食欲増進、老化防止するなど猫ちゃんの個性によって様々な体調の変化などが見られます。
またたびを使ったしつけについて
またたびをご褒美として与えることで、また猫のしつけに使うこともできます。
ただ頻繁に与えてしまうと、慣れたり飽きてきてしまったりしますので、効果が薄れてきてしまいます。
特別なご褒美の時に使ったり、間をあけて使ってあげますとより効果的です。
キャットニップとの違い
キャットニップは和名イヌハッカというシソ科の花と葉のハーブです。
解熱や安眠作用があり、アメリカやヨーロッパ圏などではキャットニップがマタタビの代用として使われていたようです。
また、一般的にはまたたびの方が効くと言われていますが、またたびは極東地域にしか生息していないようです。
そのため、欧米では馴染みがないそうです。
またたびの正しい与え方
またたびの正しい与え方を以下の3つのポイントでご紹介します。
・どのように与えるか
・どれくらいのペースで与えるか
・何歳から与えるか
またたびの形状は4タイプ
またたびは、実や枝、葉などを直に与えることで効果を得ることができます。
ただ植物自体を与えるだけでなく、粉末状にしたタイプや液状にしたタイプのものなど数多く販売されています。
①粉末タイプ
ふりかけタイプになっている商品です。
フードにかけたり飲料水に混ぜたりして利用すことができます。
おもちゃや爪とぎに振りかけて使用することもできますが、粉末のため落ちてしまうことが多くなります。
おもちゃや爪とぎに使う時はスプレータイプがおすすめです。
ただ粉末タイプが匂いを感じやすいので高い効果が得られます。
②スプレータイプ
またたびの実から抽出されたエキスを使ったスプレーです。
興味やひきたい爪とぎやおもちゃにスプレーすることで簡単に使えます。
使い勝手の良さから人気の商品ですが、粉末タイプから比べると匂いが弱くなります。
ただ粉末タイプのように床を汚す心配もありません。
防腐剤や合成保存料などの添加物が使用されてないので、安心して猫ちゃんに与えられます。
③スティックタイプ
スティックタイプのまたたびは、 木から作られたおもちゃで歯のクリーニングなどに使用できるタイプです。
ハッカやキャットニップが含まれており、噛ませることで 歯石歯垢除去や臼歯クリーニングの効果が得られます。
さらに ストレス解消、リラックスし肥満解消にもなるおすすめ商品です。
防腐剤などが使用されていない100%無添加のおもちゃなので、安心して与えることができます。
③おもちゃやおやつに含まれているタイプ
またたびが、 ぬいぐるみやおやつに含まれている商品もあります。
お魚タイプのおもちゃは 、腹部のチャックを開けてまたたび粉末を入れて使用します。
運動不足やストレス解消におすすめのおもちゃです。
おやつは、またたび入りねこちゃんソフトジャーキー 70gが人気のおすすめ。
なめらかな食感で、食べやすい大きさにカットしてありますので、食欲のない猫にもピッタリです。
与える頻度や量はどれくらいが良いの?
またたびを与えるペースは、多くても一週間に2回程度が良いでしょう。
最初に与える時は既定の分量よりごく少量から始めると安心です。
平均体重の成猫の場合は、1回に与える量は0.5g程度で、耳かき半量〜1杯分くらいが良いとされています。
商品のタイプによっても適量などが変わってきますので、各製品に与え方、適量などが記載されている注意事項をしっかりと読んでから与えてください。
また最初だけでなく連日与えるのは避けましょう。
またたびは何歳から与えるべき?
嗅覚と神経系が十分に成長した生後6ヶ月~1才以降から与えるのがよいとされています。
猫の体質などにもよりますが、与える時期が気になる場合はかかりつけの獣医師に相談してみてください。
またたびに危険性や副作用はないの?
またたびは中枢神経を麻痺させて快楽を与える物です。大量に与えすぎると異常麻痺を起こし、最悪の場合は呼吸困難になることも。
脳に酸素が行かない時間が長くなると、障害が残る事があり要注意です。
また飼い主さんが居ない時などに、粉末タイプの袋の出しっぱなしで袋を引き裂いて大量摂取してしまう事もあります。
他にも、またたび入りのオモチャが壊れていると、中の粉末が出てきてしまいます。
保管場所やおもちゃの破損などは十分に気を配り安全に使用してください。
またたびは強い興奮を覚える猫もいるため、体調が悪い時や病気の時の使用は避けるようにしましょう。
また、体に負担がかかっている妊娠中や心臓の弱い猫の使用は控えたほうが無難です。
またたびが効かない猫もいるって本当?
またたびは興奮する器官を刺激するフェロモンです。
子猫や避妊・去勢を行なった猫に与えると、あまり反応がみられないこともあります。
またたびの効能には個体差が大きいため、無反応や全く興味を示さないということもあるようです。
そのためまたたびグッズを購入する際は、お試しサイズのものを購入することをおすすめします。
適度なまたたびは猫のストレス発散におすすめ!
またたびを与えることで、元気が出るだけでなくリラックス効果も期待されてます。
時にはしつけの道具として、おもちゃを使ったストレス発散としてなど、さまざまな使い方があります。
ぜひ、またたびの正しい使用方法を守って猫ちゃんとの絆を深めてくださいね。