「猫ってお風呂に入れてあげるべきなのかな?」
このような疑問を持っている方は多いのではないでしょうか。
少し臭いが気になったり、ダニや汚れが気になる場合、綺麗にしてあげたいと思うのが飼い主の本音ですよね。
この記事では猫にお風呂が必要なのか、お風呂に入れる際のポイントについて解説していきます。
「これから猫の体を洗ってあげたい」と思っている人の参考になれば幸いです。
猫にお風呂は必要?
基本的にお風呂に入れてあげる必要はありません。
なぜなら、猫は1日に何度も毛づくろい(グルーミング)を行なっているからです。
猫が自分の体を舐める行為を見かけることも多いのではないでしょうか?
猫の舌はよく見ると無数の突起がついてザラザラとしています。
この突起を利用して、毛や皮膚についた汚れを取り除き、皮膚病や毛玉から身を守っているのです。
綺麗好きの猫ならではの行動と言えますね。
そのため、基本的にはお風呂に入れてあげなくても清潔を保つことができます。
猫が水を嫌がる理由
猫は水を嫌う習性があります。
これは猫が持っている本能と言ってもよいでしょう。
猫の先祖は砂漠に生息していました。
もちろん周囲に水がないため水に触れる機会はほとんどありません。
また、砂漠では昼間は猛暑、そして夜は極寒と寒暖差がかなり激しい場所です。
そのため、夜に体が濡れている状態だと水分が気化し、体の熱を奪ってしまいます。
最悪の場合、命を落としてしまう可能性も。
こうしたことからも、「水=危険なもの」と猫は捉えているのでしょう。
つまり、猫が水を嫌がるのは自分を生命の危機から守るための防衛反応なのです。
押さえておきたい事前チェックポイント4つ
実際に猫をお風呂に入れる前に押さえておきたいポイントがあります。
以下の項目に十分に注意した上で、お風呂に入れるようにしましょう。
①お風呂に入れる温度
②お湯の温度
③シャンプーの種類
④乾かし方
①お風呂に入れる頻度
お風呂に入れる頻度は猫の毛の長さによって変わってきます。
頻繁にお風呂に入れてしまうと、皮脂を必要以上に落としてしまう可能性があります。
皮脂が少なくなるとかゆみやフケの原因になるため、猫の様子をチェックしつつ判断しましょう。
②お湯の温度
お湯の温度は自分がお湯に触れてみて「ちょっとぬるいかな?」と思うくらいの温度で大丈夫です。
具体的には36〜38度が望ましいとされています。
しかし、適切な温度は猫によって異なりますので、温度の微調整は必要になってきます。
まずは足先などにお湯をかけて、温度やお湯に慣れさせることから始めるとよいでしょう。
猫がお湯に触れた時の反応を見ながら適宜温度を調整していきます。
③シャンプーの種類
猫をお風呂に入れる時は、市販されている猫用のシャンプーを使うようにしましょう。
猫の皮膚は人の皮膚よりもかなりデリケートです。
私たちが普段から使っているシャンプーを使用してしまうと、皮膚にダメージを与えてしまう可能性があります。
できるだけ代用はせず、猫専用のシャンプーを使ってあげましょう。
一口に専用のシャンプーと言ってもさまざまな種類があり、無添加やオーガニックといった「刺激の少ないシャンプー」も多く市販されています。
消臭や無香料タイプのシャンプーは猫の臭いを気にする必要もなく、猫も臭いでストレスを感じることもないのでおすすめです。
シャンプー選びに迷ったら、こちらの記事を参考にしてみてくださいね⇓⇓
④乾かし方
お風呂後の猫を乾かす場合は、まず全体の水気をしっかり手で払い落としましょう。
その後全身をタオルで包み込み、残った水分をとってあげます。
半乾きのままにしていると菌の繁殖を促してしまい、皮膚炎等の原因になるので注意が必要です。
タオルで拭いてあげるだけでもしっかりと体を乾かすことができます。
その際はなるべく吸水性の高いペット用のタオルを使ってあげるとよいでしょう。
また、猫は大きな音に過剰に反応するため、ドライヤーを使用する場合はなるべく短時間で済ませるようにしましょう。
洗い方の手順
猫をお風呂に入れる時の注意点を理解したところで、実際にお風呂での洗い方の手順を解説していきます。
初めてお風呂を経験する猫の場合、もちろん水への恐怖から暴れてしまう猫は多いでしょう。
まずは、自身が怪我をしないために猫の爪はなるべくカットしておくことが大切です。
準備ができたら、以下のような手順で猫をお風呂で洗ってあげましょう。
STEP1.少しずつお湯をかける
STEP2. シャンプーを泡立てて洗う
STEP3. 全身を洗い流す
STEP4. しっかり水気を取って全身を乾かす
STEP1. 少しずつお湯をかける
浴槽やペット用のバスタブなどにお湯をはって、少しずつお湯に慣らしていきましょう。
いきなりお湯をかけるとその温度や感覚に恐怖を感じてしまうので、徐々にかけてあげるのがポイントです。
まずは足先やしっぽから行い、その後全身へという流れでお湯をかけていきます。
シャワーを使うのもよいですが、お湯の勢いが強くならないように注意が必要です。
仮にシャワーを使用する場合は、音や水圧に慣れさせるためにお風呂中は出しっぱなしにしておくと猫も安心します。
顔まわりは猫が嫌がってしまうため、直接洗わずに濡らしたタオルなどで優しく拭いてあげるとよいでしょう。
STEP2.シャンプーを泡立てて洗う
次にシャンプーを使って全身を洗っていきます。
シャンプー液が目や口に入らないように注意しましょう。
洗い方はゆっくりと丁寧に、マッサージを行うような感覚で優しく行うのがポイント。
事前にシャンプーを泡立てておくとスムーズです。
特に重点的に洗っておきたいのは首回り。
猫は全身をグルーミングすることができますが、首周りだけはどうしようもありません。
他の部位よりも汚れや皮膚トラブルが目立つ場所のため、しっかりと洗ってあげることが大切です。
STEP3.全身を洗い流す
シャンプーが済んだら、全身を洗い流していきます。
シャンプー液が体に残っていると皮膚炎等の原因になるため、しっかり洗い流すようにしましょう。
STEP4.しっかり水気を取って全身を乾かす
全身を洗った後はしっかり水気をとってあげましょう。
尻尾や足先などは先端に向かうように絞ってあげると、しっかり水気を落とすことができます。
水気が落ちたところで、タオルを使って全身を優しく拭いていきましょう。
この時ドライヤーを利用するのも早く乾かすには効果的ですが、音に驚いてしまう猫もいます。
なるべく短時間のドライヤーで済むように、タオルで十分に拭いておくのが望ましいです。
どうしてもドライヤーを嫌がる場合は、ヒーターなどを利用して自然に乾燥させるようにしましょう。
まとめ
猫をお風呂に入れる方法や注意点などについて解説しました。
綺麗好きである猫は、1日に2時間以上もグルーミングを行って清潔を保ちます。
そのため、お風呂に無理やり入れる必要はありません。
また、どうしても水を嫌がる場合は濡れたタオルで体を拭いてあげるなどの対応が必要です。
猫にストレスを与えないように、お風呂はなるべくスムーズに済ませてあげましょう。